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変わる、がわかる

SaaS営業への転職で見えた新しい景色。
“公私ともに目に映る世界が変わった”

運送業界からSaaS業界へ転職した20代のかねださん。自身の成長に必要な環境を選び続け、現在はSaaSプロダクトの企画部部長として事業を牽引するまでに。気づけば、“公私ともに目に映る世界が変わっていた”と、終始目を輝かせエネルギッシュに語ってくれました。
※本記事は、2026年2月20日現在の情報です

SaaSのプロダクトマネージャーおよびプロダクト企画部部長として働く人のイメージ写真

1 運送業界からSaaS業界へ異例の転身。現場から経営視点へ向かう現在地

運送会社の社員としてキャリアをスタートし、カスタマーサクセス、そしてプロダクトマネージャーへ。現在は自社SaaSプロダクトの企画部部長として事業を牽引する20代のかねださん。自分に必要な環境を選び続けてきた彼の、これまでと現在地を伺いました。

SaaSのプロダクトマネージャーおよびプロダクト企画部部長として働く人のイメージ写真
運送会社社員からカスタマーサクセス、インサイドセールス、プロダクトマネージャーへとキャリアをシフト。新しい環境で意欲的に学ぶことが、想像以上のキャリアの広がりにつながったそう

Career History

2015年 富裕層向け引越しサービスを提供する運送会社に入社。現場業務を通じて、顧客対応力や責任感など社会人としての基礎を徹底的に身につける
2019年 ネット風評被害対策向けSaaSプロダクト等を展開するITベンチャー企業へ転職。カスタマーサクセスを担当し、継続率向上・売上成長を牽引。その後、カスタマーサクセスのマネージャーに抜擢され、新規営業およびチームマネジメントを担う
2023年 ITエンジニア向けの就職・転職・学習サイトを運営する企業へ転職。プロダクトマネージャーに加え、2025年よりプロダクト企画部部長も兼務し、現在に至る

逃げ場のない現場で、社会人としての基礎を最短で身につけたいと思ったんです

SaaSのプロダクトマネージャーおよびプロダクト企画部部長として働く人のイメージ写真
運送会社の業務では、一つひとつの対応が顧客の満足や信頼、そして対価に直結するという仕事の本質を、体感として理解することができたという

高校卒業後、アルバイトとして働いていた富裕層向け引越しサービスを提供する運送会社に、そのまま正社員として入社しました。現場業務に加え、個人・法人営業やサービス開発も任されるように。“経営層である顧客と商談し、その上で大切な住居で物を運ぶ”という一連のプロセスは、高度で柔軟な対応力と大きな責任が伴います。常に緊張感のある職場環境に身を置き、若いうちに逃げ場のない実務の現場でやり切る経験こそが、社会人としての基礎を最短で身につける近道であり、自己成長につながると考えていました。

また入社の決め手は、社長の考え方に強く感銘を受けたことにあります。「引越しは目的ではなく手段。サービスを通して、お客様の暮らしをより豊かにすることが仕事」——その考えの下で、一つひとつの対応が顧客の満足や信頼、そして対価に直結するという仕事の本質を、体感として理解することができました。このことが、今の自分を形づくっていると思っています。

顧客には常に誠実に、自身には厳しく取り組んだ結果、成長を数値で実感

就職当初から、常に次の成長を見据えてキャリアを考えていました。同世代が大学新卒として社会に出るタイミングで、年齢や学歴ではなく、成果と実力、そして所得も含めて同じ土俵で勝負したいと思っていたからです。

22歳で転職を決意。不動産業界なども検討しましたが、最も成長余地が大きく挑戦機会の多い業種を経験したくて、SaaSを扱うベンチャー企業を選びました。入社後は、店舗集客支援やネット風評被害対策向けのプロダクトのカスタマーサクセスとして、顧客の課題解決に向けたコンサルティング業務を担いました。

入社直後から顧客を任されたものの、当初は自分の未熟さから、不十分な対応で顧客に不安を与えてしまい、叱られることもありました。プロとして顧客の前に立つ以上、技術や知識以前に、どんな状況でも「誠実であること」「筋を通すこと」が最も重要だと、早い段階で気づけたことは大きな学びです。

前職でも顧客管理などは行っていましたが、Excelの基本的な関数やVLOOKUP、SQLによるデータ抽出まで、業務に必要なスキルは実務を通じて必死に学びました。それでも足りない知識は休日も使って勉強を重ねていましたね。このご時世に大きな声では言えませんが、今では良い思い出です(笑)。

食らいつくように懸命に励んだ結果、徐々に顧客継続率が向上し、アップセル・クロスセルを通じて一時期は約3,000万円の売上を創出。がんばった成果が、顧客満足や評価などの数値として可視化され、年収にも反映されたことで、モチベーションが上がりましたね。

この実績を認められて、カスタマーサクセスのマネージャーに抜擢され、さらに当時会社が注力していた新規営業のためフィールドセールスを担当することに。前職の経験もあり、新規営業には慣れていたつもりでしたが、プロダクト自体が選ばれないという厳しい現実を突きつけられる場面もありました。けれど、役に立てない悔しさを原動力に、なぜ選ばれなかったかを振り返り、次のアクションに活かそうと考えるようになりました。

より経営に近い視点で意思決定に関われる存在になることが目標です

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キャリアの幅が広がる中で、自身の視座も変化。経営層と現場をつなぐ事業企画というポジションを担えるようになりたいと、新たなチャレンジが始まっているという

カスタマーサクスセスのマネージャーからフィールドセールスへと職種をシフトする中で、自分の視座も変わっていきました。プロダクトの善し悪しが、顧客に選ばれるかどうかを大きく左右する。そう強く感じるようになったんです。

次第にプロダクト開発を通して、より上流から顧客に貢献したいと考えるようになり、転職を決意。ITエンジニア向けの就職・転職・学習サイトを運営する企業で、プロダクトマネージャーとして、新たなチャレンジを始めることにしました。

現在はプレーヤーとして、プロダクトの企画立案から課題分析、ロードマップ作成、プロジェクトマネジメントまでを一貫して担当し、自社SaaSプロダクトの成長をミッションに取り組んでいます。自ら立案した機能によってマッチング精度が向上し、ITエンジニアと企業双方に価値が届き、数字として成果が表れたときは、大きなやりがいを感じます。

またプロダクト企画部の部長も兼任しており、7名のメンバーをマネジメントしています。組織改編の一環として、営業企画・プロダクト企画・経営企画が連携する体制へと変わり、新たな成果創出に向けて前向きに挑戦しています。

将来的には、現場で培ってきた知見をスキルセットに、さらにレイヤーを上げ、経営層と現場をつなぐ事業企画に携わりたいと考えています。事業全体を俯瞰し、より経営に近い視点で意思決定に関われる存在になることが目標です。

自身のキャリアを振り返ると、その時々で成長に必要だと思える環境を選び続けてきた結果、想像以上にキャリアの幅が広がりました。気づけば、公私ともに目に映る世界が変わってきていて、今はその変化が純粋に楽しいです。

2 転職Before & After一問一答

SaaS営業として順調にキャリアを重ねる中で、自身にどのような変化があったのでしょうか。働き方や仕事のやりがい、プライベートの充実度など、5つのテーマについて一問一答形式で、かねださんに答えてもらいました。
Before(1社目) After(2社目&現在)
❶働き方(業務内容含む) フル出社。富裕層向け引越しサービスの現場業務を中心に、個人・法人営業やサービス開発にも従事 ハイブリッドワークで最適な働き方に。プロダクトの営業や事業成長に集中できる環境で業務に従事
❷仕事で感じるやりがい 引越しサービスを通して、お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、より豊かな生活をサポートできること 成果が正当に評価され、努力や結果がキャリアや年収といった形で還元される環境で成長できること
❸仕事に向き合うスタンス(気持ち) 一つひとつの対応が顧客満足に直結する環境で、常に丁寧さと誠実さがモットー 役割が変化し、視座が上がることで、課題や障壁を成長の機会として楽しめるように
❹プライベートの充実度 情熱と若さを持って仕事に全力投球。仕事中心の毎日 自分時間が生まれ、副業も。憧れだったドイツのスポーツカーを購入
❺転職して、同僚・家族からかけられてうれしかった言葉 「なんか雰囲気変わったよね」という地元の友人たちからの言葉がうれしかった

❶働き方(業務内容含む)は?

「ハイブリッドワークが自分にとって最適なスタイル」

1社目の運送業界では、職業柄フル出社が当たり前でした。若さと勢いで、働き方を意識することもなく、ただ目の前の仕事に向き合っていましたね。

2社目、そして現在はハイブリッドワークに切り替わりました。リモートワークは想像以上に集中できることに驚きましたし、タスクを抱えながらも、リラックスして自分のペースで仕事を進められる点が自分には合っていると感じています。連携するメンバーとのコミュニケーションには、当初少し不安もありました。ただ、私の場合はむしろ口頭よりもテキストでのやり取りのほうが、考えをロジカルに言語化しやすく、結果として伝わりやすいと感じています。

❷仕事で感じるやりがいは?

「成果が正当に評価されやすい環境が魅力」

引越しサービスを通して、お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、より豊かな生活をサポートできることも、自社のSaaSプロダクトを通してITエンジニアと企業の双方に価値を届けることも、誰かの役に立つという点において、やりがいの本質は変わらないと感じています。

SaaS企業やIT業界には、成果が評価されやすい環境がある点に強い魅力を感じています。私のようにIT未経験であっても、必死に仕事に向き合い、成果を出せば、それがキャリアや年収といった形で正当に返ってくる。そうした環境が、モチベーションにつながり、自分の成長を加速させてくれると思っています。

❸仕事に向き合うスタンス(気持ち)は?

「視座が上がることで、課題や障壁を成長機会に」

カスタマーサクセス、フィールドセールス、プロダクトマネージャー、チームマネジメントと役割が変化していく中で、目の前の業務だけでなく、その先にある事業やプロダクト全体を俯瞰して考える視点が身についたと感じています。課題や障壁に直面しても、ネガティブに捉えるのではなく、「どう乗り越えるか」を考えるプロセスそのものを楽しめるようになりました。

一方、自分の強みは相手の立場や背景を理解した上で対話を重ねるコミュニケーション能力と、複雑に絡み合った課題を整理し、一つずつ突破していく力だと実感しています。意見が分かれる場面や、正解が見えない状況においても、関係者と粘り強く向き合いながら合意点を探り、前に進めていくことを大切にしています。

❹プライベートの充実度は?

「自分時間が生まれて副業も。夢だったドイツのスポーツカーを購入」

SaaS業界での仕事に慣れてきたこともあり、以前より自分の時間を確保できるようになりました。これまでの営業やカスタマーサクセスの経験を生かし、副業として企業向けに、集客や営業活動を支援する文章コンテンツやホワイトペーパーの作成に取り組んでいます。新たに部長を任されたこともあり、今は仕事に集中すべきタイミングだと感じていますが、可能な範囲で副業も継続していきたいと考えています。

実は2社目に在籍していた頃、年収が上がったことをきっかけに、以前から憧れていたドイツのスポーツカーを購入しました。今は維持費の関係で手放しましたが、目標としていたものを自分の力で手に入れたあの瞬間はめちゃくちゃテンションが上がりました!

❺転職して、同僚・家族からかけられてうれしかった言葉は?

「なんか雰囲気変わったよね」という地元の友人たちからの言葉

地元の友人たちから「なんか雰囲気変わったよね」「いい感じになった」と言われることがあって、それがうれしかったです。地元にいた頃に比べると、服装の趣味や髪型などの見た目もずいぶん変わったので、そうした変化から出た言葉なのかもしれません。

ただ、それも含めて今の自分を評価してくれている、認めてもらえているような感覚があって。今の自分が、結構好きです。

また、運送会社の社長とは現在も交流があり、今なお人として尊敬し続けている存在です。そんな社長から「また、うちに来ないか?」と聞かれたときは、自分の成長を認めてもらえたんだと感じて、ちょっと胸が熱くなりました。

3 SaaS企業へのStyle Shift|挑戦するだけのやりがいある環境があります

SaaSのプロダクトマネージャーおよびプロダクト企画部部長として働く人のイメージ写真
働く業界やレイヤーの変化に伴い、周囲の人間関係も変化していく。新しい環境で得られる知見が、自分自身をアップデートし続ける原動力だという

SaaSを含めたIT業界に少しでも興味があるなら、まずは一歩踏み込んでみてほしいと思います。「ITが苦手」「PCが得意じゃない」といった不安は、最初のハードルに過ぎません。実際に、私が身につけた知識やスキルの多くは、仕事を通じて学んだものです。

そして、SaaSを含めたIT業界は、世界を舞台に成長を続ける市場価値の高い産業であり、それだけ社会に必要とされているということです。だからこそ、挑戦するだけのやりがいがある環境だと、私は思っています。